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聡はあきらめずに何がしらの手掛かりを探るために不動産屋やアパートの管理人の家に行って
いろいろな人に憑依して調べた。
それによるとこのアパートの築年齢は霞の家と3ヶ月違いでほぼ同年齢であることがわかった。

なんでもここの物件は最初に『ひとりの小さな赤子を連れた一組の夫婦』が成約する予定だった
のだが後々に都合が悪くなり購入しなかったそうだ。それにより後から他の人が購入しアパート
ができたそうだ。

紙に記されている個人情報はすでに消えているのだが人間の脳の片隅には記憶が残っているよ
うで当時その『一組の夫婦』と担当した者に憑依し記憶を探るとその『一組の夫婦』が『木下
さん』であることがわかり当時住んでいた住所も判明した。

それによりその住所の場所まで行くとマンションがあった。

建物に入ろうとした時、霞の兄である昇を発見した。

「どうやら霞ちゃんはこのマンションに住んでるみたいだなw待ってろよ、霞ちゃん。俺がたっ
ぷりと可愛がってやるからさw」

聡は嬉しそうな表情で昇について行き10階にある一室に辿り着いた。
昇が扉を開けると・・・・

「ただいま、母さん」

「あら、お帰りなさい、昇」

霞の母親の歩もご健在なようで後は霞が帰って来るのを待つのみ。聡は彼女をひたすら待っていた
のだが一向に帰って来ることはなかった。
仕方なく家族に憑依し今頃何をしているのかということを調べようとしたのだが・・・・

「な、そんな馬鹿な・・・・!!霞ちゃんの記憶がない・・・だと・・・・!」

聡は衝撃的な事実に驚愕してしまい、またしても呆然と浮遊していたのだがすぐに正気に戻り至る所
を調べたのだが彼女の痕跡は一切なく、母親の歩に憑依してもっと詳しく調べてみると『木下 霞』と
いう女の子は産んでいないらしく、この世界には存在していないということがわかった。

この世界ではどうやら15年くらい前から・・・・霞が産まれる以前に不景気に見舞わられ雇用が
不安定な時期があった。

霞の父親は仕事が忙しくなかなか休日が取れず妻と接する機会があまりなかったそうだ。
当初は戸建を購入する予定だったのだが給料が減給され買うのをあきらめ以前まで住んでいたマンシ
ョンにそのまま住むこととなった。

現在ではある程度景気が回復しつつあるのだが緩やかな変化で不景気であることに変わりはなかった。

「この世界に霞ちゃんが産まれていないなんて残念だ・・・・」

聡はこの世界の真実を知ってしまいテンションが下がった。



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