上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
「ねぇ、ここに写っている男性って誰なの?」

私は彼の昔のアルバムを取り出して彼の隣に写っている男性を指差した。

「ああ、それは木崎っていう昔の研究仲間だよ・・・・。」

「へぇー、そうなんだぁ?。彼は今はどうしてるの?」

「・・・・ああ・・・・あいつは・・・・・7年前から行方不明なんだ・・・・・。」

彼は笑いながら穏やかな表情で話してくれたのだが目は笑ってはいなかった。今までに
見たことのない鋭い目をしていた。

「・・・・そっ、そうなんだぁ?。じゃあ、このアルバム片付けておくね。」

「・・・ああ・・・・・ありがとう、涼子ちゃん。ああ、それと今日、夕方から大学に
行かないといけなくなったんだ。少し遅くなるから晩御飯、一人で食べていいよ。」

「仕事なら仕方ないよね・・・・・帰るの待ってるよ。」

「ありがとう、涼子ちゃん。じゃあ、行ってくるよ。」

そうして彼は家を出て大学へと向かった。私はそのまま家事をしながら彼が帰ってくる
のを待った。

そうしているうちに時が過ぎいつのまにか22時になっていた。だが、彼は未だに帰っ
てこない。料理を作って待ち続けたのだが23時・・・・・・24時・・・・・と時間が
経過したのだが彼は帰ってくる気配はなかった。

私はリビングテーブルに座ったまま眠くなり寝込んでしまった。

すると・・・・・・。

『・・・・・・すけてくれぇ・・・・・・助けてくれぇ・・・・・・ここからだしてく
れぇ・・・・・・。』

いつものように声が聞こえる。私が妊娠してからずっとこの調子である。それは夢の中
でいつも聞こえている・・・・・ある映像とともに・・・・・・。

私が高校3年生のときに強姦魔に襲われているときの映像だ。強姦魔の顔はぼやけており
よくわからない。黒いフードをまとった男性が二人映っており何かを話している。口論
しているようだ。だけど会話の内容は聞き取れない。なんていっているのかさっぱりわ
からない。そのとき彼らは私に気づき私に近づいた。

・・・・と、そこで映像が消えてしまった。

「おっ・・・・・・おいっ・・・・・・りょうこちゃん!!・・・・・・涼子ちゃん!!!・・・・・・
・・・・・大丈夫か・・・・・!!!」

私はその声で目が覚めた。そこには彼がいた。

「良かったぁ。目を覚ましたようだね。涼子ちゃん。結構うなされていたようだけど・・・・
・・・・・何か悪い夢でも見たのかな。」

「んーん・・・・なんでもないの・・・・・ちょっと疲れてるだけかな・・・・・。」

「そうか・・・・・ゆっくり休むといいよ。お腹にいる僕との赤ちゃんのためにもね。」

「ありがとう・・・・・・昭弘さん・・・・・・。」

その日以来、なぜかあの悪夢を見ることはなかった。私たちはそのまま順調にいっていた。
それからしばらく経ったある日、私は出産の日が近づき病院に入院することとなった。




昼間の病院の一室。誰かが部屋に入ってきた。
私は起き上がり姿を見た。

「東條さん、診察のお時間ですよー。」

一人の看護婦が私の元に訪れ診察室へ向かった。

「失礼しまーす。」

「どうぞー。」

私はそう言い、診察室の中へ入った。

「東條さん、こんにちは。それじゃあ、これから診察を始めるよ。」

50歳くらいの男性医師が私を診断し始めた。彼は吉成という私の主治医であり、とて
も面倒を見てもらっている。

「うん・・・・・どこも異常がないね。お腹の子も順調のようだよ。」

「ほんとうですか。いつもありがとうございます。」

「うん、スクスク育って順調のようだな。このままいくと安産かもしれないな。」

「ありがとうございます。どうも失礼しました。」

私は心の底から喜びで満たされた気分になり笑顔で病室へ向かった。
病室で自分のベッドに横になろうとすると再び看護婦がやってきた。

「東條さん、旦那さんがお見えですよ。」

「やぁ、涼子ちゃん。」

すると、看護婦に付き添わられて彼が現れた。

「どうしたの?昭弘さん、今日は仕事じゃなかったっけ?」

「ああ、そうなんだけど、なんだか心配でね。会いたくなったのかな。」

「そうなの。私のために・・・・ありがとう。でも大丈夫だよ。お医者さんに見てもら
って・・・・・お腹の子もスクスク成長しているようだよ。」

「・・・・そう、それはよかった。」

彼はどこか浮かない表情をしていた。私の気のせいだろうか。
私はそれから彼と話しをした。そうしているうちに夕方になってしまった。

「あっ、もうこんな時間か。」

「そうだね・・・・・もう・・・・こんな時間にっ・・・・!!」

私はいきなり身体が苦しくなった。お腹のほうが苦しい。
まさか出産が来てしまったのか。たしか予定日は2週間あとのはずなのだが・・・・・。

「あああっ・・・・・・ああああっ!!!」

私は部屋いっぱいに響く悲鳴をあげた。

「東條さん、大丈夫ですか?いますぐ医者を・・・・・!」

偶然通りかかった看護婦たちに発見され私はそのまま手術室へ搬送された。

「東條さん、しっかり気をもって・・・・・!!!」

主治医である吉成が私を励まし、さっそくオペが始まった・・・・・・。
オペは普段のように順調に進められた。

だが・・・・・・。

「東條さん、深呼吸・・・・!!」

私は深呼吸して力を解す。

すると・・・・・・・。私のお腹の中から出てきた・・・・・。
だが、それは赤子ではなかった。

「・・・・・なっ・・・・・・なんだ!!これは!!」

誰もが皆、それを見て驚愕した・・・・・・・・。

それは・・・・・・・・。




上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。